労働基準法上では、1か月の時間外労働時間の合計が、60時間までの場合には、通常の労働の賃金の2割5分以上の割増賃金となり、1か月の時間外労働の合計が、60時間を超えた場合には、通常の賃金の5割以上の割増賃金となります。

ただし、現在のところ、5割以上の割増賃金については、大手企業のみの対象となり、中小企業は適用外となっています。また、休日労働に対しては、通常の賃金の3割5分以上の割増賃金の残業代の支払いが必要であると定められています。 労使協定で36協定を結んでいれば、その協定の範囲内での時間外労働をさせても、労働基準法違反にはなりません。

しかし、時間外労働のうち、午後10時から翌午前5時までの時間の労働のことを「深夜労働」といい、満18歳未満の人を働かせることができないという制限があり、働かせた場合には労働基準法違反となります。また、急に忙しくなったという理由では認められませんが、災害時などには例外として、36協定の有無にかかわらず時間外・休日労働をさせることができます。

1日8時間という法定労働時間の許容範囲で、使用者ごとに設定されている労働時間のことを「所定労働時間」といいます。法定労働時間と所定労働時間とは、必ずしも同じだとは限りません。例えば、所定労働時間が1日7時間の会社も存在します。

ここで気をつけなけれならないのが、残業代の計算方法です。時間外労働の賃金は2割5分増しなのですが、これは法定労働時間(1日8時間)を超えた分の時間外労働に対してなのです。仮に所定労働時間が7時間の場合には、1日8時間に至るまでの1時間の賃金は、2割5分増しではなく、通常の1時間当たりの賃金となります。"