みなし残業とは固定残業制度のことをいい、割増賃金の金額を定額にしてしまうことです。有効とみなされるためには幾つかの要件を満たす必要があります。

就業規則や労働契約書に固定残業手当が幾らで、何時間分の残業代にあたるのかを明示します。賃金計算期間内に実際の残業時間の方が上回った場合には、固定残業手当分との差額を支払わなければならないです。

賃金部分と固定残業手当部分が明確に区分されていることも求められます。みなし残業を導入している企業は、近年増加傾向にあります。利点としては、事業所外で労働時間が算定するのが困難な業種にとっては人件費の削減につながります。

ダラダラ残業を防ぐ目的でこの制度を導入している企業も存在します。この制度においても深夜や休日に労働したときは、残業代を支払うことが義務付けられています。36協定を締結した場合でも、1月当たり45時間を超えて働かせるのは法違反となるため注意が必要です。

企業がみなし残業を新たに導入する場合、従業員の賃金部分が減少することもあります。従業員にとっては労働条件の不利な変更となることから、個々の従業員から同意を得ることになります。同意を得る際には、制度の内容や導入する理由について丁寧に説明することが求められます。

後に双方でトラブルにならないよう書面を締結するのが望ましいです。なお、同意を得られたならば、就業規則の賃金規定部分を変更し労働基準監督署に提出します。